草取りの季節が始まりました

☆英語ができなさすぎて、これは英語圏に住むしか方法がない、と安直に考えた中学時代の私は、奨学金などもらえるはずのない成績だったので、両親を拝み倒して高校1年生の時に1年間イギリスの学校に留学した。未成年だった私の身元引受け人になって下さったのが喜谷昌代さん。

1年経って英語は喋れるようになったけど、遊びに余念がなく、ロクに挨拶にも伺わなかったおバカ高校生の私を温かく見守って下さった喜谷さんが天国に召されてしまいました。

いま私が国内外から来るいろんな若者を受け入れたり見守り役になったりしているのは、自分自身が受けた恩を次の世代に返していこうと思っているから。喜谷さんのご冥福をお祈りすると共に、彼女が代表をされていた「重い病気を持つ子どもと家族を支える財団」のご発展を祈ります。

また、50年前の東京パラリンピックにも語学奉仕団として関わられた喜谷さん。来年の東京オリパラが単なるお祭りで終わらず、国籍の違いや障がいの有無に関わらず、地球市民として持続可能な社会を目指していく事が内外に示せるイベントになる事を、願って止みません。特に何かできるわけじゃないけど。

 

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☆さてと。草取りの日々が始まりました。夫と並んで草を取っていくのは、肉体的にはタイヘンだけどそれはそれで幸せな時間。しばらく続き続きます。

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☆今日は国の研究機関である農研機構の研究者さんお2人がやって来て、生態系調査をして下さりました。ペットボトルを使ったトラップを田んぼに仕掛けて、明日引き上げます。調査の正式名称が「ガサガサ」と言う生き物調査もやりましたが、無農薬栽培の田んぼに見られるという指標生物が早速見つかりました。面白いです。

明日も調査の続きです。調査が終わった後、草取りの手伝いまでしてくれました!有難すぎ〜

 

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☆思いついたこと。敢えて写真なしでの投げかけ。農業が守る環境や里山二次的自然についての長文です。ご興味のある方だけ。

農業=環境を守ってる、とは言い切れない。
むしろ世界的に見れば、農業は環境破壊をしているとも言われる。でも農薬を使わなければ良い、なんて簡単に言えはしない。草取り、本当に大変だから。

でもネオニコチノイドを含め、農薬が身体や環境に良いはずもない。そして安くもない。だから農家だってすごく使いたくて使ってる訳でもない。

そんな中、苦労を覚悟して農薬を減らしたり使わなかったりすると、生物多様性はグッと増える。自然界としては当たり前の事なんだろう。そしてその生物多様性こそ、今後の人類や地球を救う鍵だと言われている。言い方を変えると、多様性が減れば、それだけ破滅に近づく。温暖化や自然災害を含む急激な変化に耐えられなくなるから。

とすれば、だ。コンクリート化された都会にはない豊かな生物多様性を育んでいる農家や農村は、言うなれば「アンペイドワーク」をしてるんじゃないだろうか。主婦のアンペイドワークに近い感じ。主婦という言葉に語弊があったらごめんなさい。アンペイドワークをやってる当人は、なんか割に合わないなぁ、とか、自分のやってる事が正当な評価を受けてないよなぁ、っていう不満がどこかにあるのが現代社会。農産物の場合、有機農産物が割高だとは言え、農薬を使わない事で生じる労力に見合った価格では決してない。でもこれ以上上げたら買ってもらえない、届けたい、食べてもらいたい子供のいる世帯やアレルギーを含む病気の人などに届かない、というジレンマの中でギリギリの価格にしているのが一般的だと思う。

でも、日本という国の国土を守り、地球にとって重要な生物多様性を維持したければ、アンペイドワークはペイドワークにしないと、将来的には続ける人がいなくなるな〜、でもペイドワークにしちゃえばむしろ積極的にやりたい人も増えるんじゃないかな〜。なんて。国土護衛隊みたいな。でも書いてたら、結局は税金投入とかの話になるのか、と思うと、なんか興ざめしてきた(笑)いやまて。健康保険とか生命保険に結構な金額を支払ってるんだとして、里山とか里地と言われる農村地帯を維持していくのは、健康保険や生命保険と同じかそれ以上の意味があるように思うのだけど、どうだろうか。農家の後継者は数が減ってるから周りの農地も集まってきていて、1軒あたりの規模が拡大している。だから作るのも売るのも手間のかかる有機農業はなかなかやりにくいかもしれない。やっぱり国策として有機農業を本気で推進しないと、生物多様性なんて守っていけないんじゃないのかな〜。

投げかけておきながら、コメントをもらっても返せない可能性ありですが、草取りで身体がギシギシ言ってるので、息子たちを野球に送り出した後、思わずベッドに寝っ転がって思いついた事を書いてみた土曜日の朝。今日も草取り頑張りまーす。

 

 

アメリカから友人一家が訪ねて来てくれた。日本語を話さない子供たちと、虫捕りや牛のエサやりでなんとなくコミュニケーションを取っている姿が嬉しい。思い切り走ったり虫や動物をみたりできる自然の中や農場だと、都会より会話が通じやすい気がする。

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☆草とのエンドレスな戦い…。

無農薬米を育てている田んぼではアイガモやコイが除草し、減農薬の田んぼには田植えして間もなく1度だけ除草剤を使います。が。数年前に田んぼの区画整理工事をした時に混ざったと思われる「クログワイ」という雑草が昨年から大発生してしまい、だからと言って2回目の除草剤を使うわけにもいかず、カンカン照りでも雨でもせっせと毎日取っている次第です。特にストレスはないですが、キリがない。丈夫に産んでくれた母に感謝するばかりです。

 

 

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